健康支援トピックス

2014/01/22

体温を上げ冷えをやわらげる

血行を促すことがカギ。運動は熱を生み出す筋肉を維持するためにも大切です。入浴や食事、保温グッズを上手に組み合わせて暖めましょう

冷え症の人にとってつらい季節がやってきました。暖かい部屋にいても手や脚が凍えるように冷たい、足が冷たくて寝付けないなどの悩みは本人にしかわからないもの。肩こりや頭痛を抱えている人も少なくありません。

冷えの原因の多くは血行不良です。しかし、その背景には低体温、ストレスなどによる自律神経失調症や、不規則な生活習慣など、さまざまな要因が絡み合っています。

冷え対策の基本は、体温を上げ体を温めること。単に冷えを解消するだけでなく、免疫力を高めます。体温を上昇させることは、細胞保護などの働きを持つヒートショックプロテインという抗ストレスタンパク質の生成を促すこともわかっています。しかし、まだ実験室レベルのことなので、日ごろから自分に合ったいろいろな工夫をしていきましょう。

体温を上げる方法としては、まず適度な運動を習慣づけていくこと。血行が良くなり体が温まります。さらに、筋肉は熱を作り出す働きを担っているので、定期的な運動で筋肉量を維持することが冷えにくい体づくりにつながります。特別なスポーツでなくても、少し汗ばむ程度のウォーキングや自宅でできる軽い筋トレなどを習慣にするとよいでしょう。

血行の改善には、体をもみほぐすマッサージも有効です。手や足の指先から手首、足首、ふくらはぎへともみほぐすと冷えた指先が温まります。足の指を閉じたり開いたり、グーチョキパーをするのもおすすめ。つま先を上下させると足首からふくらはぎのストレッチになります。マッサージは1回だけでなく、継続して行うことがポイントです。

入浴も効果的です。シャワーで済まさず、湯船につかって体の芯から暖まりましょう。就寝前に入浴して体が暖かいうちに床につくか、しばらく起きている場合は、湯冷めをしないよう保温を心がけます。足湯は40度くらいの温度で足首まで浸かるくらいのお湯をバケツなどにため、冷めたらお湯を足しながら20分程温めるのがコツです。

電気毛布やあんか、湯たんぽ、使いすてカイロなども上手に利用することで、効果的に体を温めることができます。ただし、カイロは同じ場所に直接あて続けていると、低温やけどをすることがあるので必ず肌着の上からつけてください。

電気毛布は就寝時には切って寝る、タイマーを活用するなどの工夫を。寝ているうちに思わぬ脱水症状におちいったり、寝汗をかいてかぜをひいたりしないようにしましょう。

ほかに、ネックウォーマーやレッグウォーマー、足首ウォーマーなどの保温グッズも重宝します。首、手首、足首には太い動脈が通っているので、ここを温めて手足などの末端の冷えを防ぎましょう。

首や肩の開いた衣服は避けて、ハイネックやスカーフで首や肩を覆うと、寒さがしのぎやすくなります。デスクワークの人はひざ掛けや腹巻きで下半身をカバーするのも効果的ですが、座りっぱなしでなく定期的に歩くなどして、血流を促すことをお忘れなく。

冷え予防には食事も大切です。東洋医学では体を温める陽(よう)の食材と、体を冷やす陰(いん)の食材があると考えられています。夏野菜や南国のフルーツは体を冷やす陰のものが多く、ニンジンやゴボウ、カボチャ、穀物などは陽です。

陰の食材でも陽の食材と組み合わせたり、火を通して暖かい煮込み料理やスープにしたりすることで体を温める料理になります。発汗作用のあるショウガやトウガラシなどを利用するのもよいでしょう。

かぜやインフルエンザが流行する季節、体温を保ち、免疫力を維持するためには睡眠や食生活などの自己管理が大切。加えて、疲労をためないように気をつけてください。



監修:東京医科大学病院 総合診療科 原田芳巳