健康支援トピックス

2013/09/19

ストレスが原因で吐き気が...

休み明けに体調不良を訴える人が多くいます。吐き気がしたり実際に嘔吐してしまうような場合、心因性嘔吐の可能性も考えられます

休日にリフレッシュしたはずなのに、いざ学校や会社が始まるとなると、具合が悪くなることがあります。普段の生活で自分では気がつかないうちにストレスがたまっている場合、休み明けなどに体の異常となって現れることがあるのです。

心因性嘔吐(しんいんせいおうと)は、ストレスが原因で吐き気がしたり、実際に嘔吐してしまう病気です。症状には波があり何も感じないときもあれば、吐き気のために学校や職場に行けなくなってしまうこともあります。精神的な問題が身体の症状として現れるため、心身症の1つといえますが、本人がストレスを自覚していないことが多いのです。

心因性の場合、吐き気などの症状で内科などを受診して検査を受けても、何も異常が見つかりません。ただし、服用している薬がある場合は、薬の副作用として症状が出ている可能性も考えられます。薬の副作用の可能性がなければ、心療内科や精神科などを受診したほうがいいでしょう。

うつ病の症状として吐き気が現れる場合もあるので、早めに原因をつきとめることが大切です。また、ストレスから胃潰瘍や十二指腸潰瘍などの消化器疾患につながっていく場合もあります。いずれも市販の吐き気止めなどを服用しても、改善されないばかりか症状が長引く可能性もあるので注意が必要です。

ストレスは原因がはっきりしている場合には対処がしやすいのですが、普段から無意識のうちに積み重なっていくものは、自分でも気づきにくく解消が困難です。

意外にも家族関係の問題や漠然とした将来への不安などが、ストレスになっていることも少なくありません。自分の潜在的な気持ちに気づくためには、カウンセリングなどでゆっくり自分と向き合う作業をするのも1つの方法です。

ストレスによるダメージを少なくするために、認知行動療法などが役に立つ場合も多いようです。人はそれぞれに考え方の癖やパターンがありますが、ストレスをためこみやすい人は、物事をネガティブにとらえる傾向があり気分転換が苦手です。

物事の受け止め方を少し変えてみるだけで、気持ちがずいぶん楽になることは多いものです。また、さまざまなタイプ、異業種の友人・知人を持つことも、自分の考え方を相対化する助けになります。予期せぬ不調に悩まされないよう、自分のストレスがどのように現れるのか、傾向を知り対策を身につけましょう。



監修:横浜労災病院 勤労者メンタルヘルスセンター長 山本晴義